上の地図を見ていただきたい。琵琶湖からはるばるとみっつのトンネルを抜けた先にある蹴上舟溜(けあげふなだめ?)と呼ばれるダムから、画面では右端に切れてしまっているが、岡崎にある南禅寺舟溜まではその距離に対して落差がありすぎるために考えられたのが本コンテンツの“蹴上(けあげ)”のページにもある、かのインクラインと呼ばれるケーブルカー式の輸送手段である。
たしかに蹴上から岡崎へ歩くだけでもなかなか結構な坂道で、アレを水路にしたならば見事な絶叫系ウォーターライドになることだろう。聴くところでは人を乗せたまま舟をケーブルカーよろしく約10〜15分かけてゆっくりと上り下りしたらしいというからなかなか趣のある乗り物であり、事実当時もそれを弁当持参で見物する客もいたほどだそうだから、かなり好評を博したというわけだ。
案外今のご時世なら春と秋の観光シーズン限定で復活させても人気が出そうな気がするのだが…ちなみに、なにかの番組内でこの水路は関西電力の管轄だとか聴いたことがある。
今回の主役はその疎水の、あまりメジャーでない山科(やましな)側の川沿いに設けられた散歩道。洛中のほかの例に漏れず、流れのあるところには必ずと言っていいほど桜が植えられている。今回はこの琵琶湖疎水をぐぐっと東の方の山科(やましな)疎水と呼ばれるあたりまでさかのぼってぶらぶらと歩きはじめ、お馴染みの岡崎まで桜を観ながらたどりつこうという趣向である。
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