しかも茹でるにせよ、和えて炒めるにせよ、一般的に知られるイタメシ調理の派手なアクションらしきものがあったろうか?それでこの旨さ。まるで魔法である。
料理は道具ではなく腕と真心なのだなあと実感した。
ちなみに母はパスタは食べるのも好きだし作るのもかなりの腕前だが、これまでタラコスパゲティなんて「しつこい」といって食べようとしたことさえなかった。だが、この事があってからすっかりハマってしまった。それほど美味しかったのである。
よく考えてみれば、建仁寺〜祇園への通り道にあるのだ。おそらくは舞妓さんたちも含めて若い娘も来店することもあるだろうし、まわりは老舗の料亭や御茶屋のてんこもり。なによりも舌の肥えた人たちの街なのだ。
さりげない喫茶店が下手なビストロよりはるかに凄腕でも驚くに当たらないのかも知れない。
やはり京都は計り知れない。