薬力大神エリアを出てさらに清滝大神(上の写真下段左)にも水行のための修行場がしつらえてあるが、美しく整えられていた薬力大神に比べると何年も使われていないかのように寂れていた。『落石注意、危険』とまで書かれていたほどだ。日が沈んでしまえばおそらく真っ暗闇ではないだろうか?
清滝大神を過ぎると、残念ながらもうただの単なる山道である。
たま〜に残されたようにぽつり、と鳥居だけや塚だけが淋しく立っている場合がある。しかし写真だけ見ていると一体どこの山かと思うが、この先200m以内でいきなり民家が現れて風景が変わるのである。
じっさい、逆に東福寺方面からやってこられる人とも何度かすれ違ったが、ハイカーなどではなく普段着・普段履きの軽装からすると、おそらく日頃から散歩道にされている“近所の人”なのだろう。
やがて『京都一周トレイルコース』の標識(上の写真右下)が見つかったら、その先の土道を10mばかり上がるとお粗末な石段(上の写真右上)が見つかるので、そこを上がるとそれまでの山道が嘘みたいに高級住宅地街に飛び出す。
あまりのギャップが面白いので写真を入れようかと思ったが、行かれる酔狂な方のためにお楽しみとしておくことにした。
まさに『狐につままれたような』ハイキングのゴールである。あとは道なりになだらかで広い道を降りてゆくと、東福寺の勅使門へでるという寸法だ。
ちなみに、“比叡山から西山まで京都市街が一望になる最高の展望地”らしき光景を山の下を南北に通る本町通りの京阪鳥羽街道駅あたりから見上げたのが下の写真である。撮影は別の日の夕刻。
距離にして300mくらい離れているのだが、フツーの街、フツーのマンションの背景として鎮座ましましている光景はいかにも神様仏様がまぢかに、しかも沢山おられる京都ならではのものではないだろうか。
今回はアマノジャクが邪魔をして不思議コースを歩いたが、いずれこちらも歩いてみようと思う。
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