筆者は十年前から東大路通は東山安井にある『あもや花折』という、京風餅菓子と鯖寿司を売る店の大ファンで、この店が目当てで八坂神社近辺に居たならもちろんのこと、洛中へ出向いたならば四條河原町どころか四条烏丸からでも延々てくてくと歩いてゆく。
平地とはいえ、バス停でいえば6つ以上、距離なら2km弱はあるだろう。もちろん、本来の目的を果たした後で、である。
このことは当コンテンツの『あもや花折』ページに詳しいので参考にされたいが、この店がある東山安井に、隠れたというか、少々風変わりな神社がある。
それがこの『安井金比羅宮』なのだが、この金比羅宮、細長い立地に加えて沿道や裏口のまわりにいわゆるラブホが数件あるために昼間でも異質な雰囲気に見えてしまうので、京都に慣れた観光客でも鳥居越しに「ちら」と覗いたできびすをかえしてしまうのだ。
左の写真では、画面の右側にちら、と見えているコンクリート壁がまさにそれだ。本来、神社ならではの堂々とした雰囲気をぶちこわすがごとく鳥居の片足を隠してしまっている事も奇妙な印象を与えている。
事実、筆者より先にどことなく神社仏閣マニアに見える二人連れの女性観光客がしばらく鳥居越しに中をうかがっていたが、相談の後に結局そそくさとどっかへ行ってしまった。
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